コールレーン COLERAINE

原産国:アイルランド
容量:700ml
度数:40度
創業年:1608年
製造元:ジ・オールド・ブッシュ・ディスティラリー社

ブッシュミルズから西方へ約15km、車で20分ほどのところにコールレ-ンの町があります。鮭釣りで有名なバン川沿いのこの町は、現在人口約24,000人の瀟洒な町ですが、起源は17世紀のプランテーションの時で、当時前出のトーマス・フィリップスの統治はここから行われていました。

コールレーン蒸溜所があったのはこの町を流れるバン川の東岸で、蒸溜所は1820年に始まり1978年に閉鎖されました。1885年にバーナードが訪れた時のコールレーン蒸溜所の主要設備は、32klの仕込槽が1基、27klの発酵槽6基、蒸溜は3回蒸溜で、11klの初溜釜1基、7klのローワイン・スティル(2回目の蒸溜を行う中間釜) 1基、3回目の蒸溜を行う1.5klのスピリッツ・スティルが2基で、極めて小さな蒸溜所でした。

19世紀中頃には、コールレーン蒸溜所のウィスキーの品質の評価はすでに高く、ロンドンの英議会下院のバーにも置かれました。古いボトルのラベルには、「Coleraine Whisky, Pot Stills Only, Absolutely Unblended, Pure Malt」等の表記に混じって、「H.C, Supplied to House of Commons」と記されています。「H.C」はHouse of Commonsのイニシャルです。

1933年に当時ブッシュミルズ蒸溜所のオーナーであったボイド氏はコールレーン蒸溜所を購入、コールレーンとブッシュミルズは兄弟蒸溜所になりました。コールレーンにとって不幸だったことはこれ以降常にブッシュミルズというビッグ・ブラザーの陰で補完的な役割を果たさざるを得なかったことで、状況の変化で経営は安定しませんでした。

モルト・ウィスキーの蒸溜は1964年に、製品のボトリングは1968年に、グレーン・ウィスキーの生産は1978年に終了しました。1954年に連続式蒸溜機が設置され、ブレンデッド・ウィスキー「オールド・ブッシュミルズ」のブレンド用のグレーン・ウィスキーを生産していましたが、ブッシュミルズがアイリッシュ・ディスティラーズ社に併合された後グレーン・ウィスキーの生産は新設されたミドルトン蒸溜所へ集約されました。

このようにして、コールレーン蒸溜所は姿を消すことになりました。理由の1つは経済的なもので、小規模なコールレーンは競争力がなくなったということでありますが、2つ目は町の中心にある土地が狭隘なこと、輸送や環境問題もあって拡張の余地がなかったということでした。

現在、蒸溜所の跡地には旧蒸溜所のゲートの他、外壁や建物も残っていますが、中心部はペット・ショップになっています。ブッシュミルズ蒸溜所のゲスト・ルームに、コールレーン蒸溜所で使われていたポット・スティル1基がおかれています。名蒸溜所追憶の碑である。

コールレーン」は、年間限定1万ケース程度の希少品で、4~6年の熟成品。

カテゴリー: Whiskey パーマリンク

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